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入院費が1日いくらかかるのか健康保険3割負担の人をモデルにシミュレーション

入院費は相部屋などの安い条件で1日6千円~が目安ですが、病床の空き状況や治療内容を理由に高額な入院費になってしまうことがあります。
お金に関する不安や問題があれば病院に配置されているソーシャルワーカーに相談してみてください。

入院費は1日いくらかかる?

入院費の目安は健康保険3割負担の人が、4人部屋など平凡な病室に入院した場合で6,000円~が目安です。
あくまでも最低限の目安で治療内容や病室のランクなどによって、実際にかかる入院費は大きく変わってきます。
入院費の相場や実際にかかる費用の事例、保険の掛け方などをまとめました。

 

 

コミコミの平均値は約2万円

入院費はピンキリ
公益財団法人生命保険文化センターが調査して2022年度に発表した統計資料によると、直近の入院時の自己負担費用(1日あたり)は平均20,700円でした。
この統計は健康保険適用になる治療費のほか、適用外になる差額ベッド費用や見舞いに来る家族の交通費、衣類などの日用品購入費用も含まれています。
一方で高額療養費制度を利用した場合は利用後の金額で集計されているため、全体の13.8%が5,000円以下になるなど平均値を押し下げています。

 

簡単に結論をまとめると1日あたりの入院費はピンキリです。
健康保険の自己負担割合や治療内容、自費で発生する費用などで実際の費用が大きく変わってくることを覚えておきましょう。

 

参考サイト

【生命保険文化センター】一日当たりの入院費用はどれくらい?

 

 

全てが希望通りにならない

入院費は個室なのか相部屋なのかで変わってきます。
費用をかけたくない人は相部屋を希望するものですが、病床の空きがない理由で個室への入院を余儀なくされることもあります。
また、旅行中や出張先など生活拠点から遠い場所で緊急入院した場合は、衣類などを自費で買い揃える金額が高額になりやすいです。

 

統計資料によると全体の13.2%が1日4万円以上の入院費がかかっているので、想定より入院費が高くなるリスクも考慮して保険に加入するか貯蓄を増やしておくとよいでしょう。

 

 

病院には相談スタッフがいる

ソーシャルワーカーに相談
入院施設がある総合病院などはソーシャルワーカーという専門の相談スタッフが配置されています。
治療費以外のお金に関する相談などにも親身に対応してくれて、必要に応じて各種制度の案内をしてくれる専門家です。

 

入院の必要がある病気や怪我は、お金よりも治療を最優先にするべきです。
低所得者などを対象に入院費が無料もしくは大半を補助する制度もあるので、お金を理由に入院や通院をしない選択は絶対にしてはいけません。
生活費・治療費が足りない場合や生活用品を買うお金が足りない場合は、病院のソーシャルワーカーへ相談してみてください。

 

 

医療保険の掛け方

入院を保障する医療保険は、入院1日あたり5,000円か1万円に設定する人が多いです。
入院1日5,000円の場合は多くのケースで赤字になりますが、貯金の切り崩しと職場から支払われる傷病手当金などで不足分をカバーできます。
当然ですが医療保険に入っていないのと、1日5,000円でも保険金が支払われる状況では雲泥の差です。

 

1日5,000円でも1ヶ月入院したら約15万円の保険金が支払われることになり、高額療養費制度による還付で入院費のほぼ全てをカバーできるケースもあります。
個人事業主など傷病手当金を貰えない方や子育て世代で月々の支出が多い方は、入院1日1万円以上など手厚く保険を掛けておくと安心です。

 

 

実費以上の保険金が入ることも

医療保険の入院保障は実費ではなく、入院日数に応じて定額で支払われるケースが多いです。
一例として入院1日あたり1万円の医療保険に加入して30日間入院すれば30万円の保険金が出ます。
実際にかかった入院費が20万円だった場合は10万円の利益が出る流れです。

 

保障を手厚くすれば月々の保険料(掛金)が高くなるため、それまで払った保険金を考慮すると儲かったと言えるケースは少ないですが、保険金が実費を上回るような掛け方をして収入保障をする活用事例があります。